Jan 12, 2006

ヴェニスの商人

初老のゲイの物語
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お稚児さんであるバッサーニオから、「金持ち娘のポーシャを娶りたいから、お金ちょうだい」と泣きつかれて、軽蔑するシャイロックから金を借りたアントーニオ。
全財産をつぎ込んだ船が全て難破し、借金の担保として自らの命を奪われそうになるも、危機一髪大逆転。
「命も助かり、金ももらえ、裁判ではバッサーニオの心が自分にあることも確認した〜」と思っていたら、命の恩人が恋敵であるポーシャと判明。
おバカなバッサーニオは賢くて、綺麗な新妻に夢中、アントーニオは一人取り残されて黄昏れる。

「ヴェニスの商人」って初老のゲイの苦悩に満ちた物語だったんだなあ。
もしくは、新妻ポーシャの一人勝ち物語。

■データ
監督:マイケル・ラドフォード
出演:アル・パチーノ、ジェレミー・アイアンズ、ジョセフ・ファインズ

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Jun 08, 2005

2005年2月に見た映画…10本

●『雨鱒の川』
玉木宏が格好良いので、その他のことはまあいい。
●『モーターサイクル・ダイアリーズ』
チェ・ゲバラだからではなく、普遍的な青春映画として成り立っている佳作。
●『北の零年』
行定監督だったので見てみた。行定監督がなぜこの映画を監督しようと思ったのか。配給がなぜ、行定に監督させようと思ったのか。意図がわからん。
●『東京タワー』
非日常の岡田×黒木ペアよりも、日常の松本×寺島ペアに軍配。夜景の東京タワーは驚くほど綺麗に撮れている。
●『ターミナル』
作り手も意識したに違いないが、間違いなく昔のハリウッド味。ラスト、トムとキャサリンがハッピーエンドにならない辺りが今風!?
●『ハウルの動く城』
平均点以上の映画だけど、ワクワクしない。
●『五線譜のラブレター』
予告編からの予想を覆す史実の連続に唖然。お久しぶりのケビン・クラインと、お気に入りのアシュレイ・ジャッドが安定感のある名演。
●『オペラ座の怪人』
小丸はクリスティーヌを恩知らずだと思います!
●『ニュースの天才』
周囲に媚び媚びのバカ男を、周りの女が大事にして、甘やかす気持ちがわからん。つまり主役がそれだけ魅力的に見えなかったということ。その時点でアウト。
●『シルヴィア』
カミーユ・クローデルを思い出した。才能は、才能ある者にしか見いだせない。けれど、同じ道を志す才能ある者同志は相容れない。

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May 25, 2005

2005年1月に見た映画…11本

●『世界でいちばん不運で幸せな私』
周りを不幸に巻き込むだけ、巻き込んで、勝手に幸せになるバカップル。死んでしまうといいと思うよ。
●『レディ・ジョーカー』
原作をまとめた脚本の力は買い。吉川晃司が悪そうで良かった。
●『エイリアンVSプレデター』
そして二人(?)は戦友になった。1年に数回しか映画館に行かない大丸さんが「絶対に見たい…」とついてきた貴重な作品。
●『モンスター』
シャーリーズ・セロンがきちんと汚かった。ちょっと女性よりの描写が多くて、悲劇に傾いているのが難点。もうちょっとドライな表現を求む。
●『Mr.インクレディブル』
懐かしいアメリカ産アニメを見ているようなキャラ設定。平面だったら、もっとツボ。
●『トリコロールに燃えて』
シャーリーズ・セロンがきちんと綺麗かった。
●『やさしい嘘』
ばあちゃんの貫禄勝ち。
●『靴に恋して』
スペイン映画は色が綺麗。一つの街で生きる4人の女性。その生き方が交差していく描き方は好み。
●『春夏秋冬そして春』
キム・ギドクは良いです。前作『悪い男』で感じた「生きにくさ」から、「生きにくいから、どうするか」に一歩進んだ印象。監督が年取ったってことかね。
●『UTAKATA』
中村うさぎのドキュメンタリー。行動が派手だから一見、腹をくくっているように見えるけど、その実、常に逃げ続けているだけ。逃げ続けることを選んだという言い方も可能だろうが、それは単なる言葉遊び。同じカテゴリーでくくられやすいが、正反対な存在である西原理恵子や岩井志麻子の生き様の方が見事だと思う。誰か岩井志麻子のドキュメンタリー作らないかなあ。もちろん、ベトナム、韓国ロケありで。
●『カンフーハッスル』
バカバカしいことは、素晴らしい。それにしてもチャウ・シンチーが日本で儲けるまでの道のりは遠かったね。

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Dec 28, 2004

2004年鑑賞映画リスト

2004年に映画館で観た映画、計142本。
今年はきちんとメモってなかったので、おそらくチェック漏れあり。
おまけに、見逃しも山のようにあるんだからなあ。
なかでも、「デビルマン」を見逃したのはイタいっ。
これだけの話題作を見逃したのは、まさに痛恨。
「北京原人」を劇場で見た小丸としては、絶対に押さえなきゃいけない一作だったのにぃい。

まあ、そんなわけで。
皆さま、良いお年を&明けましておめでとうございます。
次回更新は1月6日以降の予定!

……以下、リスト。長くて申し訳ない。
ぼくの好きな先生
クジラの島の少女
永遠のマリアカラス
ロッカーズ
夕映えの道
マグダレンの祈り
再—ツァイツェン—見
月曜日に乾杯!

ローマの休日(特別上映)
精霊流し
真実のマレーネ・ディートリッヒ
MUSA 武士
美しい夏キリシマ
飛ぶ教室
ジョゼと虎と魚たち
ここに、幸あり
ドッグヴィル
女はみんな生きている
かげろう
ブラウン・バニー
アイデン&ティティ
しあわせな孤独
クリビアにおまかせ!
幸福の鐘
油断大敵
幸せになるためのイタリア語講座
グッバイ、レーニン!
息子のまなざし
eiko
サロメ
パリ=ルーヴル美術館の秘密
1980(イチキュウハチマル)
ションヤンの酒家(みせ)
真珠の耳飾りの少女
きょうのできごと
カルメン
エレファント
白いカラス
ロスト・メモリーズ
チルソクの夏
蕨野行(わらびのこう)
サウンド・オブ・ミュージック
自転車でいこう
ぼくは怖くない
ディープ・ブルー
スイミング・プール
ウォルター少年と、夏の休日
リアリズムの宿
みなさん、さようなら
父と暮らせば
誰も知らない
列車に乗った男
天国の青い蝶
華氏911
ぼくセザール10歳半1m39cm
家族のかたち
キッチン・ストーリー
バーバー吉野
カーサ・エスペランサ〜赤ちゃんたちの家〜
CODE46
ホワイト・バレンタイン
父、帰る
ベジャール、バレエ、リュミエール
ロード88
ヴィタール
犬猫
ファインディング・ニモ
10ミニッツオールダー(イデアの森)
10ミニッツオールダー(人生のメビウス)
ラブストーリー
ミスティック・リバー
この世の外へ
着信アリ
シービスケット
銀座の恋の物語(旧作)
ゼブラーマン
ラブ・アクチュアリー
太陽の王子ホルスの大冒険(旧作)
悪い男
ブラザーベア
ラスト・サムライ
イノセンス
レジェンド・オブ・メキシコ
IN THE CUTハ
恋愛適齢期
ディボース・ショウ
ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還
ピーターパン
スパニッシュ・アパートメント
KILL BILL vol.2
パッション
死に花
CASHHERN
コールドマウンテン
ビッグ・フィッシュ
レディ・キラーズ
21g
キューティーハニー
ヴァイブレーター
嵐を呼ぶ男(裕次郎・旧作)
下妻物語
スキャンダル
トロイ
オアシス
女王ファナ
赤目四十八瀧心中未遂
ソニー
海猿
世界の中心で愛をさけぶ
69
リディック
マッハ
Mの物語
スチームボーイ
茶の味
サンダーバード
スパイダーマン2
ホテルハイビスカス
ハリーポッターとアズカバンの囚人
スゥイングガールズ
純愛中毒
誰にでも秘密がある
イザベル・アジャーニの惑い
コニー&カーラ
コラテラル
いま、会いにいきます
機関車先生
バレエ・カンパニー
LOVERS(謀)
恋の門
テイキングライブス
泥だらけの純情(旧作)
シークレット・ウインドウ
海猫
ソドムの市(ホラー番長シリーズ)
稀人(ホラー番長シリーズ)
ラブキルキル(エロス番長シリーズ)
ユダ(エロス番長シリーズ)
片目だけの恋(エロス番長シリーズ)
笑の大学
SAZEN丹下左膳 百万両の壷

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Nov 02, 2004

天国の青い蝶

作り物は、本物には勝てない……のか!?
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(ネタバレ注意)
コスタリカの自然と、そこに息づく生き物たちが圧巻である。
その美しさの前には、ストーリーや演出すら不要に思えるほどだ。
なかでもCGを使用した演出は、無用の長物と言うほかない。
CGを使わなくても、この自然の中に、夢魔や奇跡を表現するあらゆる素材があったはずだ。

脳腫瘍という重病を抱えながら、憧れの青い蝶を追い求めた少年。
夢にまで見た蝶を手に入れた時、彼の体から病魔は消え去っていた…というウソのような本当の話も含めて、この映画は真実に、何一つ勝っていない。

天国の青い蝶オフィシャルサイト|THE BLUE BUTTERFLY

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Oct 15, 2004

覚え書き2

このblogを見てくれている友人から「最近、書いてないね」とツッコミが入ったので、プチ更新。
ただいま、イッパイイッパイのセーカツ中。ホントはこんなことしている場合じゃない…んだがなああ…。

【映画】
・スウィングガールズ
  「ウォーターボーイズ」大好きな小丸がはまらないわけがぁ、ない!
・ウォルター少年と夏の休日
  じじい最高!
  ハーレイ・ジョエル・オスメントは米国版えなりかずき化が進んでいる。
・みなさん、さようなら
  小丸の母ちゃんが逝った時の状況にそっくりで冷静に見れんかった。
・純愛中毒
  ホラーよりも怖い、ホラー。

【イベント】
「誰も知らない」上映記念として、近所の映画館が企画した「タテタカコ トーク&ミニライブ」にスタッフとして参加。
報酬は、タテさんとの夕食会参加権!

間近で見たタテさんは透き通るように色が白くて、可愛くて、綺麗。
本当に旨そうに飯食うところにホレました。
どうやら、エビに目がないようです。
熱く語るバンドメンバーと映画館支配人の横で、時折、テレビに気を取られているのも、なんか、らしくて良い。

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Oct 07, 2004

LOVERS<謀> 

ゾ、ゾンビ!?
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(激しくネタバレ)

美しい映画だと思う。
風景が。ワダエミの衣装が。闘うように舞い、舞うように闘う人々が。
その全てが美しく、美しいがゆえに非現実的。
この映画は「歌舞伎」と同じく、美を堪能するものなのだ。
そうであれば、リアリズムや矛盾の無いストーリー展開などは不要だ。
ただ、美しい。そう言えばいい。

……ってことにしておこう。正直に言えば、なんというか、全然ノレなかったのだ。
命を賭けた恋愛ってヤツが根本的に嫌いだからか。
チャン・ツィイーが好みじゃないからか。
ストーリー展開に全然騙されなかったからか。
アンディ・ラウの富士額が気になったからか。
やたらとラブシーンがあるからか。
紅葉から一瞬にして、白銀の世界になったからか。
最後の最後に、小妹がゾンビのように甦ってくるからか。

それなのに、どのシーンも本当に、心の底から美しいと思うのだ。
好みじゃないチャン・ツィイーですら、生まれて初めて綺麗だと思ったくらいなのだから。

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Sep 27, 2004

覚え書き

取りあえず、映画を観たらレビューを書こうとは思っているのですが…。
一応、こんな映画も観てます。気が向いたらレビュー書きます。
どうでもいいですが、脈絡のないラインナップだと我ながら思います。はい。

スイミング・プール
スパイダーマン2
ハリーポッターとアズカバンの囚人
サウンド・オブ・ミュージック
ディープ・ブルー
父と暮らせば

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リアリズムの宿

悲惨過ぎると、笑えてくるものだ。人は。
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つげ義春の原作は未読。短編のエピソードを取り入れてはいるが、主人公たちの設定なども違い、完全な映画化というわけではないらしい。
顔見知り程度の映画監督と脚本家が、数日間、旅をするロードムービー。
異常な宿に泊まったり、上半身裸の女の子が闖入してきたりとアクシデント山盛りにも関わらず、全体のトーンはのんびり、どんより。
主人公二人がタイプも性格も違うクセに、事件に遭遇しても、騒がず淡々と受け入れて、常に困っているのも、愛しくて、笑わずにはいられない。
ラスト、二人が一緒に映画をつくろうと口約束を交わす。自分もその中に混ぜて欲しいと思うほど、いい感じなんだけど、きっと映画は未完成で終わるんだろうな〜なんて思ったりもする。なんか悲惨なアクシデントばかり呼び込みそうなんだもん。

リアリズムの宿

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Sep 24, 2004

テイキング ライブス

マニッシュなアンジェリーナ・ジョリーと無駄に豪華な6人の役者
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(ネタバレ注意)
前半はサイコキラー・プロファイリング物。後半は女の復讐譚。見事にストーリーが分離している。
おまけに脇役陣に細かな演技をつけて、犯人をぼかそう、ぼかそうとしているにも関わらず、キャスティングの時点で、犯人はバレバレと、困った映画。
「他人の人生を乗っ取って生きていくサイコキラー」という設定は面白いし、アンジェリーナ・ジョリーのプロファイラー演技も様になっていたのだから、前半部分だけで、きっちり作り込めばもっと良い作品になったはず。ジーナ・ローランズ、ジャン=ユーグ・アングラードを始め、無駄に芸達者な役者たちを使い切れていないのも、勿体ない。
これで主役のアンジェリーナ・ジョリーが美しくなかったら、映画館で暴動でも起こすところだ。

但し、アンジェリーナ好きとしては、自らの手で決着をつけるラストはアリ。
同僚に「アイツを殺して」と叫ぶより、やっぱり自分で手を下さないとアンジェリーナじゃないよなっと。

テイキング ライブス -Taking Lives-

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Sep 08, 2004

大五郎!

『子連れ狼』の映画版で、大五郎を演じた子役が長じて、拳銃を密輸したというニュースを発見。
70年代に若山富三郎主演で作られた映画『子連れ狼』シリーズの大五郎は、全て同一人物。

そういえば、萬屋錦之助主演のテレビ版(第1・2シリーズ)で大五郎を演じた人も、殺人で捕まっている。

何かあるのか、この役には。
呪いがかかっているとか?
まあ、幼い時に冥府魔道を往けば、トラウマにはなるわなあ。

テレビの第3シリーズ子役と、93年に田村正和主演で作られた映画『子連れ狼 その小さき手に』の大五郎は、今のところ無事なようだから、呪いの率は50% !?
余計なお世話ではあるけれど、北大路欣也版で大五郎を演じていた少年の未来に、ふと思いをはせる。

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泥だらけの純情

誰でも、にわかサユリスト!白いリボンの小百合ちゃんに惚れろっ
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進富座キッズシアター/青春キネマ館実行委員会の上映会。

今まで、これっぽっちも吉永小百合を好きと感じたことのない小丸も大ハマリ。
いやあもう。白いリボンとまんまる笑顔が愛しいったらない。
こんな令嬢に迫られたらヤクザでも、何でも止める。
二人の関係性や、淫売や馬丁といった言葉に時代を感じるものの、中平康の演出自体はスタイリッシュで、おしゃれ。スピード感のあるカットワークが小気味よく、全体的にスッキリした印象を受ける。
ただし後半、主人公二人が寄り添いあい、家出を決行した辺りから、長回しが多くなり、少々冗長。
でもその分、小百合ちゃんのお姿はしっかり、たっぷり楽しめるがなっ。

ところで、クライマックスの雪山シーンと、例の大ヒット韓国ドラマの類似性が語られていた。
冬のソナタへ寄せて・・・: リメークというより複製?

実はこの映画、『裸足の青春』というタイトルで、韓国映画としてリメイクされている。
ドラマスタッフはそちらを参考にしたのかもしれないね。

泥だらけの純情(1963) -- キネマ旬報DB/ Walkerplus.com

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Sep 03, 2004

自転車でいこう

腹が立ったら「むかつくわ!」と伝える。相手にハンディがあろうと、なかろうと。
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フォークリフトとホワイトボードが大好きで、とにかくよくしゃべる季 復明(リ・プーミョン)は、大阪市生野区に住む自閉症の青年。そんな彼の日常を追いつつ、それを取り巻く町のおっちゃん、おばちゃん。同世代の青年たちの姿を写しとったドキュメンタリー作品。

障害者の姿を追うドキュメンタリーは少なくない。むしろ、多すぎると言ってもいい作品群のなかで『自転車でいこう』は特に完成度が高いわけではない。
プーミョンたち障害者が、町というコミュニティの中で生きていく姿を撮りたかったのはわかる。しかし、その視点はぶれていて、本当に監督が撮りたかったのがプーミョンたちなのか、学童保育所で働く若者たちなのか、それとも市井の人々が働く姿なのかわからなくなる。
それぞれの姿はもちろん魅力的で、それだけを追ったとしても一つの作品として成立することだろう。個人的には学童保育所スタッフを追った作品を見てみたいとも思う。

それにも関わらず、『自転車でいこう』という作品に抜きんでているものがあるとしたら、それは「笑わせる」力だろう。
プーミョンの話す、時に明快、時に意味不明な言葉たち。
落ち着きのない行動や、他人とのコミュニケーションの取り方。
そのどれもに微妙な間とズレがあり、小さな、柔らかな笑いに繋がる。
監督がプーミョンを主役に据えたのは、彼の持つその力に注目したからなのだと思う。
それはプーミョンが持つ自閉症という障害の特徴なのだが、それと同時に彼の個性である。
誰にもマネできない、彼だけが持つ個性。
それを分かっているからだろう。
彼に応じる人々は、その間に応じて実に優しく、楽しく笑う。
それは福祉関係の経験がある、なしに関わらない。
彼とふれあう人々は、自分とプーミョンを障害という言葉で区別せず、対等なのだと自然に理解しているから、笑えるのである。

障害を持つ人を笑ってはいけない。そう思い、映画を観ながら笑い声を漏らすことに罪悪感を感じた人もいるだろう。事実、映画館の中で響いたのは小丸の笑い声だけだった。
もちろん、彼らをバカにして笑うなんて論外だ。
でも、笑うことイコールバカにすることだろうか?
本当に彼らと対等な人間関係を結ぼうと思うなら、笑いあえないことはまとなことじゃない。
笑っちゃいけない。優しくしてあげなくちゃいけない。怒っちゃいけない。
こんな人間関係が楽しいわけがない。

この映画を観て、笑えない人。
学童保育所のスタッフである吉田くんとプーミョンのやりとりをみて、「ひどい」とか、「可哀想」とか思った人。
幼なじみであるチッチの「アホにアホって言うたらあかんと思ってた」という言葉に眉をひそめる人。
そんな人たちは映画を観るより、実際に子どもやハンディを持つ人たちにふれあってみたらいい。
できれば一日ではなく、数週間、数ヶ月という単位で。

それから、もう一度この映画を観ればいい。きっと笑えるようになるはずだから。

自転車でいこう

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Sep 02, 2004

サンダーバード

ツッコミ不可!レディ・ペネロープの衣装替え。
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友人の「この夏一番だから!」というセリフにのせられて鑑賞。
クチコミには取りあえずのる。

ストーリーのポイントは、あの国際救助隊が、少年少女に救助されること。
少年たちの冒険物語はさわやかで、青春物&子ども映画好きとしては押さえて大正解。
でも、これを「サンダーバード」でやる必要ってあったのかな?
子どもの時に見ていた作品のリメイクばやりの中。
きっちりそのはやりにのって「CASSHERN」も「キューティーハニー」も見た。
その度に思うのは、作品の出来不出来はともかく、「なぜ、そのキャラクターが必要だったのか?」ということ。
リメイクは古いファン+新しいファンを呼び込めるし、古いファンは小金を持った30代以上だ。
配給側にとって、リスクが低いことは、重々承知で、あえて作り手側に問いたい。
映画を一本取り上げるだけの才能があるなら、オリジナルのストーリー、キャラクターで撮りたくないの?と。
まあ今回は、レディ・ペネロープの衣装とお姿を拝見しただけで、料金分はクリア。
惜しむらくはパーカー役がローワン・アトキンソン(Mr.ビーン)じゃなかったこと。
こう思うのは、小丸だけでは無いのだよ。

サンダーバード
THUNDERBIRDS Japan

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Aug 26, 2004

リディック

(ネタバレ注意)

ガタイのいい兄ちゃんがただ大暴れするSFかと思いきや、意外に古典的な物語にびっくり。
某映画評論家に言わせればシェイクスピア。
確かに「マクベス」的な部分もあるけど、小丸が思い出したのはオイディプス王。
世界観をまるごと作り上げるSFの常で、細かなほころびはたくさんあるけど、本筋が骨太な分、目をつぶる気になれたのも買い。実際、シェイクスピアとか、ほころびだらけだもんね。

『シャンドライの恋』の主演女優、タンディ・ニュートンとか、『ロード・オブ・ザ・リング』でエオメルを演じたカール・アーバンとか、粒が揃っているくせに、それだと気づかない助演陣の中で、唯一、際だっていたのはジュディ・デンチ。
予言者のおばばをイギリス演劇界の重鎮ばばあに演じさせるなんて、いい根性。この分だけ、物語の説得力が確実に増している。

もちろん、主演のヴィン・ディーゼルもかっこいいっすよ。
ガレッジセールのゴリにそっくりだけどね。

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